【中国と日本】ゲーム宣伝広告の違いについて考えてみた

ゲーム  宣伝

時代とともに常識は変わってゆく

年末年始もそうでしたが、テレビを見ると、ものすごくゲームのCMやイベント宣伝が多いなと感じます。と言っても『スマホゲームのCM、宣伝が多い』と言うのは最近だけの話ではなく、2010代に入ってから年々増加稀傾向にあり、時間帯やテレビチャンネルにおいてはCMを独占しているとも言えます。

なぜこれほどまでにスマホゲームの宣伝が増えたのかと言うと(みなさんわかってることと思いますが)、スマホゲームを出す際に、テレビCMなどの宣伝に費用をかけ、多くのユーザーを一気に獲得し、ランキングに入らなければ、基本プレイが無料なスマホゲームは世に爆発的には流出しないからです。そうしなければ、ランキングにも入らず、世に露出されない、運用コストばっかり積み上がって行く······という悪循環になってしまうことは、言うまでもありません。

スマホゲームでは、ユーザーを一気に獲得しまくることを『ブーストをかける』といつの間にか言うようにもなり、この手法は昨今だけではなく『ずっと』スマホ系のゲーム界隈では常識となり『資金力のある会社は、必ず行うべく』手法にはなりました。

しかし、特に2019年からですが、テレビで放送されるCMとストアーのランキングの順位がだんだん合わなくなり、CMを展開しなくてもウナギのようにランキングが伸びるゲームを見かけるようになりました

残念ながら、日本のゲームではなかったりしますが······


中国の圧倒的な宣伝戦術

2019年から、今までCMで見たことが無いような中国のゲームパブリッシャーが、がばがばランキングに入ってくるようになりました。しかも、日本の会社が二桁億のお金をかけているような宣伝広告を、中国のパブリシャーは『数百万円』ほどでやったりします。それも、無茶苦茶な日本語で。

ここで疑問が生まれます。ブーストをかけられるなら、かけるべきと言う今までの常識がある。しかし果たして本当のところ、そこまでの宣伝費用をかける必要があるのだろうかと。今のランキングを見ても、明らかにその鉄則を破っているゲーム会社が多い。

もう一つ注目するべき点があります。中国のゲーム会社は、お金をかけずにランク入りしているわけだけではなく、『異国での勝負に勝っている』ことが、実にスゴイことです。この理由として、私が考えるに『コンシューマーゲームの文化』からきているかと思います。

コンシューマーゲームの今までの基本的な海外展開のアプローチといえば、例えば

「最近、トルコ語はユーザーが増えているからトルコ語に翻訳した方がいい」

「インドネシアのユーザーが最近課金するようになったから、インドネシア語に翻訳した方がいい」

「数年前からロシア語とブラジルポルトガル語が増えているから、翻訳しよう」

など。しかしこれらのほとんどは、自社で集めたデーターからの数値的ノウハウではなく、どこかの記事で見た情報や、知り合いから聞いた無根拠な情報だったりします。

ここで面白いことに、スアホゲームの場合は、『その市場に出す』という概念が日本のゲーム会社にもありますが、スイッチやコンソールの場合になると『その市場に出す』という認識がなくなってしまいます。コンソールの場合は、市場進出よりは、他言語展開の概念が勝つ。要するにやることは、『ただただ翻訳をして、ストアにのせているだけ』なのです。

しかし、中国のゲーム会社には変な常識や歴史のお荷物が無いゆえ、スマホで出すとなると、数値的論拠の無いブーストに資金をかけるよりは、分析を繰り返して、勝負できる時のみ海外展開をする。また、ユーザーがどこにいるのか注意深く調べ、数を取らず、質の良いユーザーを取るための施策を打つ。

一方、コンシューマーの歴史を背負った日本の会社はまだまだ『翻訳しました=翻訳したから買ってくれるだろう』と解釈する傾向があります。

この解釈は元々どこから来ているかというと、やはり各ストアが便利になり、パブリッシャーは1つのビルドに色々な言語を増やせるようになった、またストアのページの言語を変えることができるようになった、など言語に関するハードルが下がったことにあるでしょう。

元々そこの1番の先駆け者というのがSteamでしたが、今やSwitchとかでさえ海外にゲームを出すことも簡単になりました。

冒頭で『中国のゲームは膨大な宣伝費用をかけずに日本で成功している』と言いましたが、コンシューマーゲームに関しては、逆のことが言えます。

コンシューマーゲームは、ローカライズしたからって、効果的な宣伝広告をしない限り売れませんよ」と言えます。


転換期である今、シビアな広告戦略を

ここで、コンシューマーとスマホの違いを2つ述べます。

1つ目は当たり前ですが、スマホの場合はまずユーザーがほぼほぼ『どカジュアルゲーマー』。多少翻訳などが間違っていても目をつぶってくれるので、いちいち言語のミスがあったからと言って、わざわざ悪いレビューは書きません。

ただし、コンシューマーのユーザーはみんな自分をゲーマーと言う名の専門家だと思っています。それゆえ、レビューを書くことに至ってしまいます。

2つ目はスマホは基本プレイが無料のものが多いので、入手ハードルが低いです。なので、多少日本語がファンキーでも、インストールしたりします。

しかし、コンシューマーになるとユーザーは入手の際『購入する』ため、お金が発生します。3000〜4000円、もしくはそれ以上のお金を支払っているため、少しでもバタくさいもの、想像していたよりもレベルの低いものになると、購入しないということになってしまいます。

『ローカライズをしたら、何人くらいに遊んでもらえるのか』というのを計算する際、弊社のお客さまは人口に対して計算する傾向があります。例えば、ロシア語のプレーヤーが3000万人いるとしたら、『イコール3000万人の市場がある』というように。

ただし、そこで分かってもらいたいのが、3000万人の市場に対して、ちゃんと宣伝してアピールしないと、誰も目にも止めてくれないということです。

最近YouTube広告で中国のゲーム広告が増えていると思いますが、なぜでしょうか。もともと日本のコンシューマー系の会社は、宣伝予算というものをゲーム全体の予算から決めています。つまり「ゲームを作る予算が〇〇億円、だとしたら宣伝費はその中から〇〇万円にしましょう」というような感じです。しかも多くの日本の会社は(すべてではないですが)当たり前のように広告代理店に全てをまかせる、という道筋ができてしまっています。

では中国の会社はというと、まず言えることがめちゃくちゃ予算に厳しいしうるさい。『ゲーム全体に〇〇円の予算をかけたから、宣伝には〇〇円かけないといけない』というような概念はないですし、宣伝をなんで広告代理店にまかせなあかんねん、という感じでかなり厳しく宣伝予算を削ります。

また、同じ500万円を宣伝費用にまわすとしても、日本の会社よりも中国の会社がする宣伝の方が圧倒的に効果的です。

なぜなら、彼らは『厳しい。細かい。かなり分析している。結果が出なければ2日目であっても宣伝をやめる』など本当に良い意味でうるさいです。

また、中国の会社は運用がうまいです。ユーザーが欲しいものを、ユーザーの欲しいタイミングであげる。ユーザーが『このキャラクターが欲しい』と思うそのタイミングであげる。

宣伝、運用において中国はかなりの右肩上がりで進化していると言えます。


海外展開に効果的な宣伝

これからの世の中、当然ながら日本の市場だけを見てやっていける程甘くはないので、海外展開は必ずしないといけません。どのジャンルにしろ、日本の市場よりは海外市場の方がでかいわけだ。

そこで今日述べてきたことを踏まえて、何をして欲しいのかまとめると、『たくさんの言語に翻訳するよりは、言語を絞って翻訳した上で、その言語を使用するユーザーにちゃんと届ること。宣伝を目に触れるところに着実におこなうこと』です。

例えば「海外だからPolygonIGNで記事を出してもらうために1万ドル払う」などの伝統的なメディアを形式的に使用するのではなく、これからの時代はもっと工夫して宣伝をする必要があります。

弊社もまさしく今、この『海外展開へ翻訳からの効果的な宣伝』というものを、サービスに変えておこなっています。これからは、その作品に合う、その時代に合う、そのユーザーに合う、今までとはちょっと変わった宣伝戦略を導き出さなければなりません今までのルール通りではなく「今の時代の人たちは何を見ているんだろう」ということを熟考し、深く理解し、目に触れるところにポンっとPRする必要があります。

手前味噌ですが、弊社は翻訳するだけではなく、ユーザーに届ける施策をおこなっています。

今までの型通りのルールでは勝ち残っていけない時代に売り上げを期待したいならば、売り上げを翻訳に託すのではなく、ちゃんと宣伝をし効果的な戦略での勝負が大切です。

多言語への翻訳・海外への宣伝広告は弊社アクティブゲーミングメディアまでお問い合わせください。
関連記事:【2020年】中国でゲームをリリース予定の皆さまへ

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。